大学で生物学を学びたいと思ってもたくさんの学部学科があり迷ってしまいます。
パッと思いつくのは理学部生物学科ですが、農学部や工学部、医学部など様々な選択肢があります。今回はこれらの学部学科の比較とどのように大学の学部学科を選べばいいのか解説していきたいと思います。
僕は現在理学部生物学科に通っています。高校時代にいろいろ調べて国立大学の理学部生物学科に進学しました。実際に進学してからわかったことも踏まえて、後悔しない学部学科選択の仕方を紹介したいと思います。
生物学を学べる学部学科(理学部・農学部・工学部・医学部の違い)
生物学を学べる学部学科はたくさんあります。
一番アカデミックで純粋に知識を探求していくところが理学部生物学科です。生き物そのものの謎に興味を持って研究する学科になります。人の役にたつ研究(応用研究)の基礎になるため、このような研究を基礎研究と言います。
一方で社会に生物学の知識を役立てようと考えて研究しているのが農学部や工学部、医学部です。
理学部は考え方を重視した教育をしていますが、農学部や工学部、医学部は技術をまなぶということを重視している印象です。
学部学科の垣根は曖昧になっている
色々な学部学科の特徴について話しましたが、ちゃんとその通りに役割分担しているのかというとそうではありません。
医学部に入っても研究医になれば基礎研究をしますし、応用を目指して理学部で研究する人もいます。
具体的に「がん」について考えて見ましょう。がんは病気なので医学部が扱う分野です。しかし、がんそのものは細胞が異常に増殖した結果できたものなので、細胞の分裂について興味を持っている理学部の人にとっても気になる研究対象です。
このように基礎と応用という垣根はそれほどはっきりしたものではなくなっています。
学部学科の名前よりやりたいことができる研究室を探そう
分野の垣根がはっきりしないならどうやって学部学科を選べばいいのかわからなくなりますよね。
この場合はその学部学科にある研究室を見てみましょう。
大学のwebサイトからリンクをたどっていくと学部学科のページに行けるはずです。そこから研究室一覧や研究者情報を見て見ましょう。
学部学科の名前は色々あります。バイオ工学科、環境科学科、生命工学科などなど。各学部学科が自分たちの特徴を表そうと頑張ってつけたのでしょうが、わずか数文字の中にやっていることを全て表現することはできません。
実際に何を研究しているのかを知るためには、どんな研究室があるのかやどんな研究をしている先生がいるのかを調べてみるのが一番です。
応用研究をしたいのに基礎研究をしているところに行ったり、細胞をいじるような研究をやりたいのに生態学の研究室がほとんどのところに行ったりしたら、やりたいことができません。研究室は進路選択において意外と重要なポイントです。
1つの学部学科で行きたい研究室は複数あるといいです。大学の先生は変人だらけです笑
僕も大学に入る前は、大学の先生はすごい人なんだろうなぁと思ってました。たしかに研究者としてすごいのですが、研究一筋で生きてきた研究者の中には変な人がたくさんいます。
研究室で最低1年一緒にいることを考えると気の合う先生がいいですよね。なので興味がある研究室がたくさんあった方がその学部学科に入ってからも選択肢がたくさんあって良いです。
やりたい分野まだ決まってない場合は多くの選択肢があるところを選ぼう
やりたいことを1つに絞るのは難しいですよね。
やりたいことがまだ決まって人はいろいろな分野の研究室がある学部学科がいいと思います。
最近では大学に入ってから学科(コース)を決めるような入試を実施している大学も多いです。入学後の選択肢を多く残しておけるのでやりたいことがはっきりしていない人にはおすすめです。
またもっと大きな理系という枠で合格者を決め、そこから希望と成績によって配属を決めるという入試を行なっている大学もあります。北海道大学の総合理系入試や金沢大学の理系後期一括入試がそのような入試方式に当たります。
まとめ
進路を選択する時には、自分のやりたいことを知ることが一番大事です。
そしてその自分のやりたいことができる学部学科を探すために研究室を調べることはとても重要です。
まだやりたいことが決まってないという人は多くの選択肢が残されるような進路を選ぶといいと思います。
以上が生物学をまなぶことができる学部学科の選び方でした。
研究室を基準に選ぶのは1つの方法です。他にもパンフレットを取り寄せたり、オープンキャンパスに参加したりと様々な方法で学部学科を知ることができます。自分の興味があるところには積極的に調べていきましょう。
最後に生物学が好きな人はぜひ大学でも生物学を学んでみてください。大学でも学びは高校とは比べ物にならないくらい深くおもしろいです。
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