大学の生物学。高校の勉強とのちがいとは?

大学生

大学の生物学って難しいそう、どんなことを習うのかわからない……そんなことを考えたことはありませんか?特に生物に興味がある高校生・受験生はこの疑問を持っている人も多いと思います。今回はそんな疑問を大学で生物を学んでいる現役大学生の私が解説していきたいと思います!

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大学の生物学ってどんな感じ?

大学の生物学ってどんな勉強をするのかという話の前に、大学での勉強の目的を解説しようと思います。

大学と高校では勉強の目的がかなり違うのでまずそこをおさえておきましょう。

目的は「教科書に書いてないこと」を明らかにできるようになること

大学での勉強全般に言えることですが、勉強の目的は「知識を身につけること」だけではなく「問題解決の能力を身につけること」になります。

たしかに大学でも授業や実験をたくさんしてたくさんの知識を教え込まれます。しかし知識を覚えることだけが大学の勉強ではありません

大学ではまだ誰も知らないことを明らかにすることが求められます。

このことを具体的にわかりやすく示している例が卒業研究です。多くの学部学科で4年生の時に1つの大きな研究を行います。研究ではまだ誰も知らないことを明らかにします。

卒業研究はごく限られた範囲の人たちにしかインパクトのないものだったり、とても小さなことかもしれませんが、その成果はまだ世界で誰も知らない新発見です。

つまり大学では最終的に教科書にも書いていないことを明らかにできなくてはなりません。

ここが高校での生物学と大きく違うポイントです!

目的がわかったところで、実際にどんなことを学ぶのかを見ていきましょう。

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大学の生物学は高校よりも論理性を重視

高校で習う生物学は暗記のイメージが強いのではないでしょうか?

高校でも大学でも生物学は覚えることが多い科目だと思います。

でも高校と大学で扱っている内容の質は少し違います。

高校の生物学(特に生物基礎)はただの暗記が多かったです。例えば、ホルモンの名前や細胞小器官の名前を覚えます。用語を答えさせる問題は作りやすいため、テストや入試にもたくさん出題されます。

大学でも基礎的な生物学の知識は必要となるので授業で扱われます。

でも大学の生物学はさらに発展してじっくり考える内容が増えます。なぜその現象が起こるのかその現象の意義は何かということに着目した勉強が多いです。

僕が大学のテストを受けて思ったのは、高校に比べて圧倒的に記述欄が大きく、たくさん記述する必要があるということです。

生物学に限らないかもしれませんが、大学では論理的に考えることが重要になり、ある現象が起こるのはなぜか考える問題やその現象が起きた後に起こることを考察させることが多いです。

これは「まだ誰も知らないことを明らかにする」ためには論理的に考えることが重要だからかもしれません。

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最初は高校で習ったことを詳しく復習するイメージ

生物学科は、最近では生物学を受験しなくても入学できる場合も多いです。そういった人は授業についていけるか不安に思う人も多いですが、そういう人でも大学の生物学の授業にはついていけます。

なぜなら大学の生物学でも最初の方は高校の生物学の復習のような内容から始まるからです。

高校で生物を習っていない場合、努力は必要ですが生物を習って来た人と明らかに差が出るわけではないので心配はいらないでしょう。

最初のころの授業内容は「キャンベル生物学」に書かれているくらいです。私は高校で生物を勉強していたのですが、この本に書かれている内容は高校レベルの生物学よりちょっと難しい程度です。

私の大学ではこの本を2年生の1年間をかけて、ほぼ全ての章の内容を授業で習いました。

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この「キャンベル生物学」は、大学の生物学の教科書としては一般的なようです。

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専門的な内容は大学によってバラバラ

初歩的な内容は全ての大学でほとんど同じですが、専門的な科目は大学によってバラバラです

なぜなら全ての分野の先生がその大学にいるわけではないからです。

専門的な内容はその分野を研究している先生が教えてくれます。細胞を研究している人は細胞のことを、生態学を研究している人は生態学を教えてくれます。

具体的にこの大学に入ったら何を勉強するのだろう?と思ったら、大学の学科のwebサイトに行ってどんな先生がいるのか見てしまうのが手取り早いです。もし自分はこの分野が好きだ!というのがあれば、そのような分野を研究している先生がいる大学にいく必要があります。

授業内容はThe Cellくらいです。

このレベルの本の内容を全て授業で扱っている時間はないので、先生はいくつか内容をピックアップして教えていました。

Molecular Biology of the Cell 6E – The Problems Book
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実験は多め

私の通っている大学では生物学科は実験科目がたくさんありました。

生物学は基本的に生き物を扱って実験するので、実験の技術を学ぶことは大事なことです。

そして実験にかかる時間もかなり長いです。生体反応には一晩かかるものもたくさんあります。

大学の理系の学科の中では、拘束時間が長い部類に入ると思います。

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4年生は卒業研究

4年生になるといよいよ卒業研究です。

専門的な内容をある程度自力で研究していきます。

だいたいの場合、テーマは先生が与えてくれますが、毎日手取り足取り実験を指導してくれるわけではありません。

自力で調べて、今までどんなことがわかっていて、自分のやっている研究によって何がわかるのかを考えなければなりません。

また研究室では週1回くらいでゼミというミーティングを行うことが多いです。ゼミでは自分の研究の進捗をプレゼンしたり論文を読んでそれを紹介したりします。

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まとめ

大学の生物学について紹介してみました。

生物学の知識は高校レベルから教えてもらえるので、高校で生物学を習ったことがなくても、おびえる心配はありません。

また大学での学習の目的は研究できるようになることだと思います。

専門的な教科書には難しいことがたくさん書いてありますが、生き物についてはまだまだわからないことがたくさんあります

大学で勉強することで、最終的にそのまだわからなかったことの中の1つを明らかにすることができるようになります。

生き物に興味があったら大学で生物を勉強することを考えてみてはいかがでしょうか?

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